溶湯・溶解・成形加工
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砂型鋳物
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ラバーキャスト
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プラスタモールド
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金型鋳造
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シェル鋳物
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グラビティ鋳造
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ロストワックス
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ダイカスト
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チクソモールド
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焼結金属
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メタルインジェクション
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プラスチック
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注 型
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電 鋳
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スリップキャスト
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Vプロセス
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環境に配慮した素材や高機能成型法
砂型鋳物 |
いものの基本となる成形方法、姫小松の木型で造った模範を砂に埋め
鉄・アルミ・銅・真鍮など、最近SUSを行うメーカーも現れた。それを取り除いた後の空壁の間に金属の湯を注ぐ。 最近は、木型のマスターを樹脂型に転写して、1つのマスターで 数百個まで成形を可能にしている。 |
Vプロセス |
砂型鋳物で品質問題となる、砂の「崩れ」を防ごうと考えたのが、この Vプロセスである。 Vプロセスは樹脂のシート加工の工法、「真空・圧空成形」と「砂型鋳物」を ハイブリットさせた工法である。 木型の表面に樹脂シートを真空・圧空成形でラミネートしてこの上に「砂」を 詰めていく。 砂崩れしそうな細い部分も、ラミネートシートが崩れを保護してくれる。 砂込めが終わったら木型をはずし、後は砂型鋳物と同じ工程。 ラミネートシートは溶湯の熱で溶けてしまう。 |
ラバーキャスト |
ブローチなど寸法精度を要求されない製品に向いている。 マスター型をシリコンのゴムにトレースするだけなので、マスターを 何回でも使用可能、マスターは現存の部品・貴重な製品・樹脂など でも可能。 ただ、型がシリコンゴムになるので、融点の低い金属に限られる。 亜鉛・鉛・スズ合金など。 |
プラスタモールド |
昔、中学校の美術の時間に石膏に「手形を取って、固まった後に 粘土を流した」アレです。 図面にそってマスターをつくりこれを石膏で雌型を取って金属を 流し込む。いろいろな金属に使える技術。 |
金型鋳造・シェル鋳物・グラビティ鋳造 |
型を金属にしてこれに溶解した金属の湯を流し込む、金型の 製作精度を上げることで鋳物の精度も数段に向上。 繰り返しの作業も、寿命の長い金型のため大丈夫。 重力鋳造法の利点も手伝って巣の無い成形品だ。 |
ロストワックス |
鋳物は少量生産で中量・大量生産に向かないと言う考えに 答えた成形法。 マスターの雌の金型から、ロウ(ワックス)のコピーを造りこれを、 木の枝になった夏みかん(?)やぶどうの房のように多数くっつ けたツリー(枝)をつくる。このロウの表面に化粧砂を吹きつけ これを釜で焼く。脆い砂の塗幕は素焼きの瀬戸物のように強固 になる。出来あがったこの焼き物の壷のを逆さにすると、中から 溶けて液体化したロウが流れ出る。アンダーカットの形状も液体に なったロウは抜け出してくる。これに湯を流し込めばレプリカの 出来あがり。アンダーカットの形状も素焼きの壷を割れば簡単に 取り出せる。 ワックスをなくす。ロストはロストバージン・ロストラブのロストと 考えよう。 |
ダイカスト |
溶湯加工で精密工業製品と呼べるのは、このダイカストからだろう。 精密亜鉛ダイカストでは寸法公差φ6±0.008つまり16μのスパンのなか に寸法を入れるということを月産10万台を超える量産の中で行っ ている。 多数個取りも可能、サイクルも小物の5秒から中物20秒超大物 50秒と大量産に適している。 アルミ・亜鉛・マグネシウム・真鍮などがある。 詳細説明:ダイカスト法を検証する |
チクソモールディング |
環境問題・産業廃棄物の問題に危機感をもったプラスチック・モールド の業界からスタートした金属の成形方法。 軽量で電磁波の遮蔽に強いマグネシウムに的を絞り、樹脂(プラス チック)の代替品にとの思いを秘めた工法。 “低融点鋳造法(半固溶鋳造法)で従来法マグネシウムダイカストの デメリットをカバーする”を、セールスポイントに売り出したチクソモール ディングだが、現時点では前途多難か? 理論(ソフト)は、素晴らしい。ハード面の充実が待たれる。(記、1999) 関連記事へ |
焼結金属(粉末冶金:Powder Metallurgy) |
鋳造法というよりも、プレス技術からスタートした工法だ。 プレスで素材の肉厚を変えることは大変だ、材料の板がもっと粘土 の様に柔らかかったら。粉だったら。 という思いから素材を粉末に してプレスの雌型に注ぎ、これを雄のパンチで圧縮して仮成形を行う。 これを釜に入れて加熱焼結させる。これが焼結金属だ。 この焼結は金属粒子の間に小さな隙間(ポーラス)が空く。メッキなど には不向きだ。 しかし、このデメリットを生かしたのが、潤滑油を含侵(加圧して染み 込ませた)させたオイルスメタルだグリスの不要な軸受け金属、 含油軸受けが焼結合金のひとつの利用法だ。 また、部品成形に必要な材料分しか粉末金属を金型に充填しない ので材料ロスが無い。 産業廃棄・コスト両面とも経済的。 鉄系、銅系 |
メタルインジェクションモールド(MIM:Metal Injection Molding) |
ステンレスのインジェクションモールドが出来ないかと考えたのが この成形法だ。 基本となるのは、米国のウイテック・プロセスだろう。 特許問題から、日本国内ではMIMとして工法を改善した。 焼結金属の金属粉を更に超微粒子にして、つなぎに樹脂を使う。 つながらない蕎麦粉のつなぎに小麦粉を混ぜて蕎麦を作るようなものだ。 この半固体をプラスチック(樹脂)モールドと同じインジェクション成形機 で押し出して仮成形を行う。 仮成形で出来た部品を釜に入れて、つなぎ(バインダー)の樹脂を焼き とばし、更に焼結させる。 金属密度は現在98%にも達していて焼結合金で課題となっていた ポーラス問題はクリアーしたと言えるだろう。 焼結金属とモールド技術と最近流行りの超微粒子技術のHybrid工法だ。 SUS系、鉄系、鉄ニッケル、KOVARなどいろいろな合金の成型化が可能。 関連記事へ |
プラスチック・モールド |
説明するでもない、軽薄短小の時代の代表選手の工法だ。 最近とかく悪者にされるプラスチックだが、やはり工業製品の王様、研究 開発の皆様、 是非リサイクル可能な設計をお願い致します。 関連記事へ |
注型 |
型に流体化した金属を流し込む、これは鋳物だ。 大きなプラスチック樹脂や、セラミックなども型に流し込んで成形する。 これらを総称して注型技術という。 大型計測器、レントゲン・MRCTなどの医療機器やアーケードゲームなど の樹脂製品 |
電鋳 |
メッキ法からスタートした鋳造法。![]() 基本は電気メッキである。 電気メッキと電鋳の違いは、電気メッキの場合は目的となる物体の上に防食や美観を目的とした他の金属を被せ両者が一体となって部品になるのに対して、電鋳は精密加工された電極に目的の金属を厚メッキした後にこの電極を取り除き残った厚メッキ金属部分を使用することである。 電鋳を説明するときに、よくたとえに出される「導波管」、これは内径の四角いパイプで時には内径がL字になっていたりして、普通の製法では出来ない形状である。 まず、アルミのL字のブロックを作る、これを電極として「銀」などの金属を電鋳する。アルミに銀の厚メッキの着いたL字ブロックを次にアルカリ系の酸に漬けるアルミと銀、アルカリ系の酸で解けるのはどちらだろう? そう、アルミである。 そうして、銀で出来たL字の一体角パイプが出来上がる。 ちなみに、導波管というのは電磁波などの共振回路に使われる為、パイプの中に抜けテーパーなどの寸法変化があってはいけないのだ。 電鋳の肉厚は10mm〜20mmなどと言うのも普通の話しで、メッキの世界では成し得ない数字だ(膨大なコストになってしまう。) 設備的に大電流を処理出来るようになっている。 もうひとつ代表的な商品として、自動車のリフレクターに使われるモールドの金型などに、この電鋳の技術が使われている。 これからの光コネクターに使われるモールド製品にもこの電鋳の技術が必要となってくる。 しかし、電鋳の技術も精度の高いマスターを造る型メーカーがあってこそ、パートナーをしっかり選ぼう。 |
スリップキャスト |
セラミックの成形法もインジェクション方式・押し出し方式と改良が進め られているがこれからの光コネクターのマルチ化に有望なのがこの法案だ。 液化セラミックの泥漿技術を高めたものだ。 |
木質樹脂成型 |
間伐木材をペレット粉末にして樹脂材に混入成型。 約70%程の間伐木材を樹脂に置き換えることで環境問題で話題になる廃プラスチックの 量を減らすことに貢献している。 また、木材に高級志向を求める昨今、むやみに成長木材の伐採で地球環境を悪化させるより 主役木材の成長を助ける「間伐」により得られる廃材的素材に価値を求めてみては? |
高比重脂成型 |
樹脂製品の比重は1前後(だから海洋汚染マイクロプラスチックで比重1.0以下の PEやPPと言った材料が話題となる。 いろいろ問題点は言われるが、コストパフォーマンスが高い樹脂成型。 変わったニーズで、比重を重くした樹脂成型品を利用したいという業界がある。 当たり障りのない業界で、デスクTOPのペン立てや文鎮などの重量を必要とする成型品を 扱う業界などである。 比重の比較的重い⇒超重い金属を混合させ比重4〜8位を狙った素材を混合したペレット が、樹脂成型の業界へ波及している。 身近な商品として、磁性材料を混合させた「プラマグ」などが有名。 「プラマグ」とはゴムシート状でマグネットに成っている。あれである。 |